作品ページ
【着想】
「地球を卵みたいに割ったら、なにが出てくるだろう?」という疑問を形にした作品。
コンセプトはあまり考えていない。ただこの疑問がわいてきたのは、当時お世話になっていた先生の“進化すること”に関するお話がきっかけである。どうも“進化”ということが心に留まっていた。そこから、
「地球の次のすがたってなんだろう?」➡「地球は丸い」➡「卵みたいに割ったらどうなる?なにがでてくるんだろう?」➡「出てきたものが、地球の進化系なんじゃないか?」
というように想像が膨らんでいった。
これ以上あまり考えずに、とにかくなんかおもしろい案が浮かんだから形にしてみよう!!という興奮と勢いに任せて制作した。決めていたのは、地球から出てくるのは、進化なのだから生命であり、新しい生命らしく胚をイメージしようということ、そして、それは未知の生命のため、色は黒にしようということくらいである。そう、細部まで決めていなかったため、撮影するときに思いついて作った部分も多く、その思考の空白がこの作品をよりなんというか、一見では相当に未知なる印象を与えるものに仕上げたのだと思う…。わたしとしては、めっちゃ意図がわかりやすい作品できちゃった!と思っていたんだが…
【材料】
地球(青色の球):アクリル絵の具で着色した卵の殻
中身(球から出てきたもの):水彩絵の具とクレヨンの粉で着色した卵白
黒フェルトで作った物体(胚をイメージ)
【制作の思い出】
卵を実際に使ったため、何とも言えない気持ちなった。
まず、卵白の着色が難しかった。色を付けようと混ぜるとサラサラになっていってしまうんだ…。
また、その着色した卵白とフェルトで作った胚を卵の殻に入れる作業もなかなか困難であった。手はベタベタになるし、ていうか全然入らんし、入っても中身飛び出るし
2,3回撮り直ししたが、そのたびに卵白部分が減ってしまい、悲しかった。そこが無念である。楽しかったのでよし。
制作を通して、“進化”や次のすがたというのはひとつの思考の軸になると感じた。この作品で扱ったテーマについてはこれからも考えていきたいと思う。