オッファイ

さっきからずっと変な音がしている
窓の外、つまり外からだ。
オッファイ、オッファイ、オッファイ。
男の声とも女の声とも、とれない
そもそも人の声かもわからない声だ。
不規則に鳴いている。
ともかく日常では聴かない音なのだ
オッファイはしばらく鳴いていた
お?
オッファイが鳴かなくなった
と思ったら、今度は犬が、ガルルガルルルと抗議しはじめた。オッファイはいなくなった。ガルルルガルルル
オッファイと同じくらいの間隔でないている。
その後も犬はなきつづけた。オッファイは一度も出てこなかった。もうオッファイの声は思い出せなかった。
思えば、カラスもそうだったのか。
オッファイの前に一定間隔で叫んでいた。
オッファイと入れかわるように叫ぶのをやめた。もしかして、入れかわっているのか?

ぼくはたまらず外にでた。

いない。どこにもいない。
犬の姿はどこにも見当たらなかった。
それどころか、ぼくはマンションの2階に住んでいる。
その声は、青い空の真上からしている。
ぼくは久しぶりのおひさまに包まれて、呆然と外を、空をみつめた。
ナゾを身にまとったまま、呆然と部屋に戻り、窓を閉めた。
無音、むおんだった。
こんなに静かなのか
そこで、さきほどまで、窓が開いていたことに気づいた。
世界には、こんなに音が、あふれていたのか。
重なり、絡み合い、うまれる音。
それはどれも音楽である。
ぼくにはそれがわかった。
あの異常音、オッファイが―
しかし、なんの音だったのか。
















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